麻疹・風疹

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麻疹

麻疹とは

麻疹とは

麻疹(はしか)は、麻疹ウイルスによって引き起こされる非常に感染力の強い病気です。空気感染、飛沫感染、接触感染で広がり、免疫のない人がかかるとほぼ100%発症します。一度かかると通常、生涯免疫が続きます。

最近の発生状況

日本では2015年3月に麻疹の排除状態が認められました。現在は、海外からの輸入例とその周囲への感染がほとんどです。以前のような大規模な流行は見られなくなりました。

麻疹の主な症状

  • 感染から約10日後に風邪のような症状(発熱、咳、鼻水)が現れます。
  • 2〜3日後に39℃以上の高熱と発疹が出ます。
  • 肺炎や中耳炎を合併しやすく、1000人に1人の割合で脳炎を発症する可能性があります。
  • 重症化すると死亡することもあります(1000人に1人程度)。
  • まれですが、感染後数年たってから亜急性硬化性全脳炎(SSPE)という重い脳の病気を発症することがあります。

麻疹の予防方法

麻疹の予防には、ワクチン接種が最も効果的です。

  • 1歳児と小学校入学前の2回接種が推奨されています。
  • 95%程度の人が免疫を獲得できます。
  • 2回接種することで、より確実に免疫をつけることができます。

医療・教育関係者や海外渡航を予定している人で、麻疹にかかったことがない、または2回のワクチン接種歴が不明な場合は、接種をご検討ください。

ワクチンの副反応
主な副反応

発熱、発疹、鼻水、咳、注射部位の赤みや腫れ

まれに起こる重大な副反応

アナフィラキシー、急性散在性脳脊髄炎、脳炎・脳症、けいれん、血小板減少性紫斑病
※これらの副反応とワクチンの因果関係が明確でない場合も含まれています。
※卵アレルギーがある人も通常は接種可能ですが、重度のアレルギーがある場合は医師に相談してください。

法律上の取り扱い

法律上の取り扱い

麻疹は感染症法で「5類感染症」に分類されています。医師が麻疹患者を診断した場合、7日以内に最寄りの保健所に届け出る必要があります。全数把握疾患として、発生状況が常に監視されています。

学校保健安全法での扱い

学校や保育園では、麻疹は「第一種の感染症」として扱われます。患者は治癒するまで出席停止となります。医師により感染の恐れがないと認められるまで、登校・登園できません。

予防接種法での扱い

麻疹含有ワクチンは、予防接種法に基づく定期接種として位置づけられています。1歳児と小学校入学前の年長児(5〜6歳)が対象で、無料で接種を受けることができます。

風疹

風疹とは

風疹は、風疹ウイルスによって引き起こされる急性の発疹性感染症です。「三日はしか」とも呼ばれ、感染力が強く、免疫のない人の間では1人の患者から5〜7人に広がると言われています。

最近の発生状況

日本では以前、5年ごとに大きな流行がありましたが、予防接種の普及により減少しました。しかし、2013年には大流行があり、その後も散発的に発生が続いています。2018年後半からは再び患者数が増加傾向にあります。

感染経路と症状

主に飛沫感染で広がります。症状は人によってさまざまで、無症状の場合(全体の20〜40%)から重い合併症を起こす場合まであります。

主な症状
  • 発熱
  • 発疹(3〜5日程度で消える)
  • リンパ節の腫れ

大人がかかると子どもより重症化することがあり、高熱や長引く発疹、関節痛などが見られます。まれに脳炎や血小板減少性紫斑病といった重い合併症を起こすこともあります。

妊娠中の感染リスク

妊娠20週頃までの妊婦が風疹にかかると、生まれてくる赤ちゃんに先天性風疹症候群(心臓の病気、難聴、白内障など)が起こる可能性があります。特に妊娠初期の感染は危険性が高くなります。

風疹の予防方法

風疹の最も効果的な予防法は予防接種です。

  • 現在は、麻疹風疹混合(MR)ワクチンが使用されています。
  • 1歳と小学校入学前の2回接種が推奨されています。
  • 95%以上の人が免疫を獲得できます。
  • 2回接種することで、より確実に免疫をつけることができます。

医療・教育関係者や海外渡航を予定している人で、風疹にかかったことがない、または予防接種歴が不明な場合は、接種をご検討ください。

ワクチンの副反応
主な副反応
  • 発熱(接種後1〜2週間以内に約13%)
  • 発疹(4〜5%)
  • じんましん(約3%)
  • けいれん(約0.3%、主に発熱に伴うもの)
まれに起こる重大な副反応
  • 脳炎・脳症(100万〜150万人に1人以下)

※ワクチンとの因果関係が明確でない場合も含まれています。
※卵アレルギーがある人も通常は接種可能ですが、重度のアレルギーがある場合は医師に相談してください。

法律上の取り扱い

感染症法での扱い

風疹は感染症法で「5類感染症」に分類されています。医師が風疹患者を診断した場合、7日以内に最寄りの保健所に届け出る必要があります。全数把握疾患として、発生状況が常に監視されています。

学校保健安全法での扱い

学校や保育園では、風疹は「第二種の感染症」として扱われます。発疹が消失するまで出席停止となります。

予防接種法での扱い

風疹含有ワクチン(MRワクチン)は、予防接種法に基づく定期接種として位置づけられています。
1歳児と小学校入学前の年長児(5〜6歳)が対象で、無料で接種を受けることができます。

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