おたふくかぜ

おたふくかぜ

おたふくかぜは、幼児から小学校低学年の頃にかかりやすい病気とされています。通常、腫れは1週間から10日程度続き、最初の3~4日間は熱をともなうこともあります。重症になると、さまざまな合併症を引き起こすほか、脳炎、難聴、無菌性髄膜炎の原因となることもあります。

おたふくかぜとは

おたふくかぜとは

おたふくかぜは、耳の下(耳下腺)が腫れて痛みが生じる病気です。左右の耳下腺が腫れることが多く、片方だけ腫れることもあります。通常、腫れは1週間から10日程度続き、最初の3~4日間は熱をともなうことも。小児がかかる病気として一般的であり、発生に季節性はないと考えられています。国内では、ワクチン接種が任意となり、適切な処置をとれば未然に防げる病気とされています。

おたふくかぜの症状

  • 発熱
  • 片側、または両側の頬や、あごの下が腫れる
  • 頭痛
  • 倦怠感
  • 食欲低下

など

おたふくかぜの感染経路

おたふくかぜは、「ムンプスウイルス」の感染で発症します。主な感染経路は、感染している人の咳やくしゃみといった、飛まつ感染と接触感染です。ムンプスウイルスが付着したものに手で触れ、そこから口や鼻を経由してウイルスが体内に侵入し、感染します。

大人のかかるおたふくかぜ

小児がかかるケースの多いおたふくかぜは、大人になってからも発症します。とくに、大人がおたふくかぜを発症すると、難聴だけでなく、めまいや耳鳴りを伴って、重症化することも。また、女性の場合、妊娠中に感染すると低出生体重児や流産の可能性が高まる傾向にあるといわれているため、妊娠前に予防接種を受けることをおすすめします。

おたふくかぜになってしまったら

おたふくかぜになってしまったら、適切な療養と二次感染を防ぐためにお子様の通学を控えましょう。また、おたふくかぜは、「学校保健安全法」によって、発症すると出席停止期間を設けると決められています。この場合、欠席扱いとはなりません。大人も職場内の感染を防ぐために、受診した医師の指示のもと適切な休養をとりましょう。

おたふくかぜの予防接種

おたふくかぜの予防接種

おたふくかぜの予防には予防接種が有効です。日本では任意接種にもなっており、おたふくかぜのワクチンは、1歳から接種することができます。もちろん、大人になってからも接種できるため、まだ予防接種を受けていない方は医師と相談して、接種することをおすすめします。

おたふくかぜの予防接種と回数

おたふくかぜの予防接種は1歳から受けてけるため、お子様にはできるだけ早く受けさせてあげるようにしてください。また、免疫をしっかりと付けるために、3~5年後に再度接種されることを推奨しています。

「中学生のおたふくかぜ」予防接種

お子様の予防接種では、生後2ヶ月から1歳までの間に、6~7種類のワクチンを接種します。1回では終わらないものもあるため、10ヶ月程度の期間で数種類のワクチンを複数回接種することになります。幼少期におたふくかぜの予防接種を受けたが、回数が少なく不安な方は、定期的にワクチン接種をすると発症を防ぐのに効果的です。

「中学生のおたふくかぜ」予防接種と副作用

予防接種を受けた後、まれに2~3週間後、耳下腺が腫れたり、発熱を起こしたりすることがあります。ただし、これらの症状は自然に収まります。また、重症にはなりにくいものの、数千人に1人の割合で無菌性髄膜炎になるケースもあります。予防接種後2週間前後で、発熱や嘔吐などの症状が現れた場合には、すぐに当院までご連絡ください。

「大人のおたふくかぜ」の予防接種

お子様の頃、おたふくかぜの予防接種を受けたかどうかがわからない大人や、おたふくかぜの既往歴の記憶がない方は、血液検査で抗体価を調べることができます。また、免疫効果が落ちていることもありますので、不安な場合は、予防接種を受けてもかまいません。

「大人のおたふくかぜ」の予防接種と回数

これまで、おたふくかぜの予防接種を2回行なっていない方や、おたふくかぜに感染したことがない方は、1回目の接種後、28日以上あけて2回目の接種を行います。

「大人のおたふくかぜ」の予防接種と副作用

大人がおたふくかぜの予防接種を受けた際、お子様と同様に2~3週間経過した頃に耳下腺が腫れたり、発熱を起こしたりすることがあります。発熱や嘔吐、気になる症状が出た場合は、すぐに当院へ問い合わせください。

おたふくかぜの治療

おたふくかぜには、ムンプスウイルスの感染を防ぐワクチン接種が効果的です。当院では、1歳からお子様に必要な予防接種を施し、その後の経過観察やサポートを行います。

おたふくかぜの治療における特徴

当院では、おたふくかぜの予防に効果のあるワクチン接種を施すとともに、接種後のサポートや他のワクチンの同時接種も行うことができます。同時接種であれば、接種回数が少なくて済むので、各ワクチンの接種率を高めることにつながります。また、共働きのご家庭などは、予防接種を受けるために保護者の方がお仕事を休んだり早退したりしなければいけないことがありますが、同時接種であれば回数が少なくなるので、そうしたご負担を軽減することもできます。

おたふくかぜ まとめ

おたふくかぜは、幼児から小学校低学年の頃にかかりやすい病気とされ、耳下腺が腫れて痛みが生じる病気です。重症化すると脳炎や難聴、無菌性髄膜炎などさまざまな合併症を引き起こすこともあるため、おたふくかぜの予防に有効な予防接種を1歳から受けることがおすすめです。当院ではワクチンの同時接種を行い、お子様にできる限り適切な時期に、無理のないスケジュールをご提案して予防接種を受けて頂けます。病気の未然予防のために、ぜひ予防接種を検討しましょう。

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