- HOME>
- 蕁麻疹
蕁麻疹
蕁麻疹とは
蕁麻疹(じんましん)は、多くの人が経験したことのある一般的な皮膚の症状です。突然、皮膚に淡紅色の盛り上がった発疹(膨疹)が現れ、強いかゆみを伴うのが特徴です。「蕁麻」という名前は、イラクサの漢名に由来しており、イラクサに触れた時の症状に似ていることからこの名前がつきました。
蕁麻疹は生命を脅かすことは稀ですが、強いかゆみを伴う不快な症状が特徴
症状が気になる場合や、繰り返し発症する場合は、医師の診断を受けることをおすすめします。適切な治療により、症状の軽減や生活の質の向上が期待できます。磯川医院では、蕁麻疹の診断から治療まで、患者様の状況に応じた丁寧な対応を心がけています。
蕁麻疹の分類
蕁麻疹は大きく3つのタイプに分類されます。
特発性蕁麻疹
原因が特定できない蕁麻疹で、全体の約7割を占めます。急性(1か月以内)と慢性(1か月以上)に分けられます。
誘発性蕁麻疹
特定の刺激や負荷で起こる蕁麻疹です。アレルギー性と非アレルギー性があります。
アレルギー性
食物や薬剤によるアレルギー反応で起こります。
非アレルギー性
物理的な刺激(こすれる、温度変化、日光など)で起こります。
特殊な蕁麻疹
血管性浮腫や蕁麻疹様血管炎など、比較的稀なタイプの蕁麻疹です。
蕁麻疹のメカニズム
何らかの刺激により、皮膚の真皮にある肥満細胞からヒスタミンが放出される。
ヒスタミンの作用で毛細血管が拡張し、血漿成分(水分)が漏れ出す。
漏れ出した水分により皮膚が膨らみ、発疹となる。
同時に、ヒスタミンが皮膚の知覚神経を刺激し、強いかゆみを引き起こす。
通常、この反応は一時的なもので、数十分から1日以内に自然に消退する。
蕁麻疹の治療法
蕁麻疹の治療は、原因が明らかな場合はそれを取り除くことが第一ですが、多くの場合は対症療法がおこなわれます。最近では、眠気の少ない抗ヒスタミン剤も開発されています。
抗ヒスタミン剤
ヒスタミンの作用を阻害し、発疹やかゆみを抑えます。
抗アレルギー剤
肥満細胞からのヒスタミン放出を抑制します。
ステロイド剤
症状が重い場合に短期間使用されることがあります。
蕁麻疹の予防法
特発性蕁麻疹の場合、残念ながら予防は困難です。しかし、原因が特定できる場合は次のような対策が有効です。
アレルギー性の場合
原因となる食品や薬剤を避ける
物理的刺激による場合
刺激を避ける(例:寒冷蕁麻疹なら冷たいものに触れない)
重度のアレルギーがある場合
アドレナリン自己注射器を携帯する
※医師と相談の上おこなう必要があります。