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おねしょ(夜尿症)
おねしょ(夜尿症)とは
おねしょ(夜尿症)は、5歳以上のお子様で、1か月に1回以上の頻度で夜間睡眠中に尿失禁(おねしょ)が起こり、それが3か月以上続く状態を指します。7歳児の約10%に見られる症状で、年齢とともに自然に改善することが多いですが、中には成人まで続くケースもあります。
おねしょ(夜尿症)で重要なのは、
親の育て方や子どもの性格の問題ではないということ
主な原因は、睡眠中に膀胱がいっぱいになっても目覚めることができない覚醒障害や、膀胱機能の未熟さ、夜間の尿量が多いことなどです。
おねしょ(夜尿症)の影響と治療の必要性
おねしょ(夜尿症)は子どもの自尊心に
影響を与える可能性があります。
海外の研究では、おねしょ(夜尿症)をする子どもは自尊心が低くなる傾向があり、おねしょ(夜尿症)が改善すると自尊心も回復することが報告されています。そのため、適切な治療介入は重要です。小学校入学後もおねしょ(夜尿症)が続く場合は、小児科や泌尿器科の受診をおすすめします。適切な治療により、自然経過に比べて治癒率を2~3倍高め、治癒までの期間を短縮できるとされています。
おねしょ(夜尿症)の治療方法
生活指導と行動療法
就寝前のトイレ習慣や夜間の水分摂取制限などが含まれます。これだけで2~3割の子どもが改善する可能性があります。
薬物療法
生活指導で効果が見られない場合、抗利尿ホルモン剤の使用を検討します。この薬は夜間の尿量を減らす効果があります。ただし、水中毒を防ぐため、就寝前2〜3時間の水分制限が必要です。
夜尿アラーム療法
濡れるとアラームが鳴る装置を使用し、夜尿の瞬間に子どもを起こす方法です。この治療により、多くの場合、朝まで夜尿をせずに過ごせるようになり、睡眠時の膀胱容量が増加すると考えられています。
生活習慣の改善ポイント
おねしょ(夜尿症)の改善には、家族全体で以下のような生活習慣の改善に取り組むことが効果的です。
- 早寝早起きの規則正しい生活リズムを整える
- 夕食の時間を早め、就寝3時間前までには済ませる
- 夕方以降、特に就寝3時間前からの水分摂取を控える
- 塩分の取りすぎに注意し、夕食後のおやつは控えめにする
- 便秘に気をつけ、食物繊維を十分に摂る
- 寝る前にトイレに行く習慣をつける
- 寝冷えに注意する
注意いただきたいポイント
- お子様を怒ったり、責めたりしないことが大切です。おねしょ(夜尿症)は病気の一種であり、お子様の意思で制御できるものではありません。
- 夜中に無理にトイレに起こすことは避けましょう。
- 昼間のお漏らし(昼間失禁症)がある場合は、まずこちらの治療を優先します。